鳥になりたーい。凄い身体機能で飛ぶように速く走れるかな?!

 

鳥の呼吸器「」は高性能吸気ターボなのだ。
最近とても鳥になりたいと思う。大空を飛翔したいなんてロマンチックなことじゃない。マジ思うのは、鳥の身体機能が超絶に凄くて、もしそれが人間に備わったら自転車レースでアホみたいに活躍できるのじゃないかってこと。
まず鳥の酸素吸収能力が尋常じゃない! なんでもインドに住む雁の一種は渡りの季節になると高度9000m以上を滑空してエベレストを超えるという。低地から一日でそんな高高度まで登ると、人間なら高山酔いでヘラヘラ笑いながら昏睡状態におちいってそのままあの世行きっちゅうパターンである。公園でゴミ食ってるスズメでも高度6000mぐらいまで飛べるらしいから、鳥の驚異的な能力の不思議さを思うし、それを自転車の走りに生かせまいか?なんて妄想する。
さて鳥がそんな凄いことができる秘密は、実は呼吸器官のユニークな構造にある。鳥の肺は人間と違って空気の入り口と出口が前後別々にあり、さらに9つもの「気嚢」と呼ばれる文字どおり空気の袋が連結されている。それにより吸う時も吐く時も常に肺の中が新鮮な空気で満たされるためメチャメチャ多くの酸素を取り込めるのだ。人間の肺は出口と入り口が同じなので吐いた時の酸素吸収は休憩の状態だし、吸った時も残った二酸化炭素が吸気に混じるので実は効率が悪い。
ちなみにダチョウの肺も同じ構造なので、それを駆使して巡航速度50km/h、最高速度70km/hで100kgの体重を運ぶ驚異のパフォーマンスが可能なのだ。

僕も鳥の肺と気嚢が欲しい~。アワーレコード60kmぐらい行けるで!

 

「鳥型ミトコンドリア」を持っている選手がツールを制す?!
鳥のミトコンドリアがこれまた驚きの高機能だ。エネルギー効率が高く、活性酸素も出しにくく、さらに人間に比べて数も格段に多い。そんなわけで、シギのある種は10,000kmをノンストップで飛びつづけることができるという。10,000kmったら地球1/4周やで! つうことは鳥なみのミトコンドリアがあったらツール・ド・フランスもホテルに泊まらず3500kmノンストップでレースできるってことやなあ。すご過ぎ!
実は人間でもこの「鳥型ミトコンドリア」を持っている人が確認されていて、エンデューロ競技で圧倒的な能力を示す選手はどうやらこの鳥型ミトコンドリアの持ち主であるらしい。フルームなんか絶対持っとるんやろなあ~。そういやぁ目つきが鳥っぽいような。
あと鳥は心臓がこれまた凄い。身体のわりには巨大で、体重と心臓の比重は人間4%に対し、ツバメで16%、ハチドリでは23%にも達する。それにより高機能な肺から取り入れた多量の酸素を素早く全身にめぐらせることができるのだ。
他にも鳥の凄いところはたくさんある。中華料理のツバメの巣のアナツバメは極度に空中生活に適応した種で繁殖以外は地表に降りず、その一生のほとんどを空中で過ごす為、睡眠も飛行しながら短い眠りを繰り返すらしい! こんな能力があったらブルベで仮眠とらなくてもヘッチャラやなあ。
さらに鳥は給水量も排出物も極端に少ないから、レース中の補給のロスも無いし、膀胱に溜まったオシッコの無駄な重量も少なくてすむ。また渡り鳥が編隊を組んで飛ぶ様を見れば空気抵抗を軽減するテクニックの才能が自転車に向いていることがわかる。
そんなわけで鳥になりたい! これから3食ともケンタッキーにしよう。そんで頭髪をトサカみたいなモヒカンに刈って、ケツに羽根でも挟んだらチョットは鳥に近づけるかなあ。
そんなアホなことを思いながら、ネットを閲覧していたら、これまた驚くべき鳥の生態を知ってしまった。なんでも鳥は飛ぶのための軽量化と空気抵抗軽減のため体中の無駄なものを極力排除しているらしく、膀胱も無いし、骨は中空構造、耳も穴だけしか無い。さらに驚くべきことに雄の陰茎もないのだ!! 生殖器は雄も雌も穴が開いているだけで、交尾はその穴同士を接触させて精液を送るという。しかもその交尾時間わずか0.5秒!
なぬ~? チンコもなくってエッチがたった0.5秒で終わりだなんてなんちゅう人生や・・・。あまりのショックでケツに挟んだ羽根がポロッと落ちたがな。やっぱり鳥になるのはヤメときますわ。自転車でノロノロとしか走れなくても人間であるのは嬉しいことだなあと。